
八重歯(やえば)の治療についてご説明します。
■ 八重歯とは
八重歯は、主に上顎の犬歯(糸切り歯)が歯列からはみ出して生えている状態をいいます。
医学的には「叢生(そうせい)」の一種です。
■ 治療が必要な理由
見た目だけでなく、次のような問題が生じることがあります。
・歯磨きがしにくく、虫歯・歯周病のリスクが高い
・噛み合わせのバランスが悪くなる
・口元が突出して見える
・犬歯本来の“噛み合わせのガイド”機能が十分に働かない
※日本では「可愛い」という文化的な印象もありますが、機能面では整っている方が理想です。
■ 主な治療方法
八重歯(やえば)の治療方法は、主に歯列矯正によって行われます。
歯の重なり具合や予算、見た目の希望に合わせて、主に以下の3つの手法から選ぶのが一般的です
① ワイヤー矯正(ブラケット矯正)
最も一般的な治療方法です。
歯を並べるスペースを確保しながら、犬歯を正しい位置へ移動させます。
治療期間は、1年半~3年程度となり、抜歯が必要な場合(小臼歯など)があります。
② マウスピース矯正
透明な装置で目立ちにくい方法ですが、軽度から中等度の八重歯に適応されます。
重度の場合はワイヤー併用が必要なこともあります。
治療期間は、ワイヤー矯正よりも苦手な部類になるので、症状にもよりますが一般的にワイヤー矯正よりも長くなります。
③セラミック治療(推奨されにくい)
歯を削って被せ物で形を整える方法で、審美歯科治療とか美容歯科と言われます。
短期間で見た目は改善できますが、健康な歯を大きく削る必要があるため、基本的には矯正歯科治療が第一選択となります。
■ 抜歯の必要性について
犬歯は根が長く寿命が長いため、八重歯そのもの(犬歯)を抜くことは稀です。
歯が大きい場合や顎が小さい場合、スペースを作るためにその後ろの「第一小臼歯」を抜くことがあります。
ただし、八重歯自体がひどい虫歯や歯周病になっている場合は、抜歯が検討されます。
※「必ず抜歯」というわけではなく、顔貌・骨格・噛み合わせを総合的に診断します。
■ 治療を始めるタイミング
子どもの場合は、永久歯が生え揃う前後(小学校高学年~中学生)になります。
大人の場合は、年齢制限はありません。歯茎の状態により40代あるいは50代以降でも治療可能です。
■ まとめ
・八重歯は「叢生」の一種です。
・基本的な治療は矯正治療になります。
・ 抜歯が必要になるかは、患者様の症状により異なります。
・治療は、見た目だけでなく機能改善も大きな目的となります。